渋谷区マン・オブ・ザ・ナインサウザンド

───よう。シャカフテ。

 

【シャカフテ】 …シヤカフテ
社会不適合者の略。不特定多数が比較的容易に遂行しているルールに苦痛を感じ、コミュニティへの一定以上の介入に障壁を感じる人。

 

【シャカフテポルノ】 …シヤカフテポルノ
シャカフテが、己が持つ劣等感や無力感に起因する失敗のエピソードを披露し、自らのイケていない人物像を晒して笑いを誘い、感動ポルノのように受け手の満足感に甘んじる行為。もしくは受け手がシャカフテをかわいそうな人と捉えた前提で、優越感に基づいて消費すること。

 

 

 

───郡山 淀吉です。ペンネームです。よろしくお願いします。
勝手に時効と定めたので、昨年受けた会社の話を書きます。

読みやすい文章を書ける精神状態を失いました。待っていてもそんな日は来ません!ゆるせよ!

 

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今確認しても既に1年動いていない会社と僕のメール履歴。それは昨年の4月が始まりでした。


障害者雇用という手札を手に入れた後も、一般的なバイトを混ぜて探していました。自分がハローワークで軽く探した障害者向け求人がガチでライン工のような仕事しかなかったのでビビったことに加え、僕が「障害者だけどそのハンデを差し引いても使える人間」だと思えなかったからです。

 

正直なところ、スタンド能力のようにレーダーチャートがあったら、せめて精密動作性とスピードだけは誰にも負けないピーキーなステータスを持っていたい。
しかしながら、「ガイジ」と揶揄される生き物の殆どは、あのグラフが0と1でできた点みたいなステータスしか持っていないのです。健常者と同じように、障害者にも天才がいるというだけで、障害者が天才なのではないのです。

 

注意散漫だけど、夢中になった時のパフォーマンスは我ながら誇りたい。しかし障害を武器にするほど振り切れてもいない。そもそもそれ以前に、電話口から聴こえる音声は言葉がすり抜けていくし、メモを取りながら話を聞けないし、人に怒られると視界が真っ赤になって倒れそうになるし、ショックでトイレで泣くし、単純に「死ぬほど使えない迷惑疫病神」であるということ。

 

また前回の記事で書いた、企業主催の就職支援機関を辞めた日にはずみで受けた会社を、午後に書類を送ってから次の日の午前中に落とされていることもあり、よく言えばフットワークが軽い段階にあったとも言えるし、悪く言えば自暴自棄でもありました。シャカフターズ・ハイ。ガイジになりたい若者たち。

 

自分に向いたものがわからず、宛てのないまま、無尽に広がる募集要項、雇用、人間関係、社会。そういった名を持つパズルのような場所に、不格好で図太い自分が入れるわずかな隙間を探す必要があるはずです。本当はそんな場所など存在しないかもしれないのに。

 

であれば、自分の形を変えるという最も現実的な選択肢。それをちっぽけすぎる野心がずるずるやんわり否定し続け、たいして自分に特化した就活サービスにお世話になる努力も工夫もせず、辛いと思いながらもほぼ惰性となって、平日の昼間は大手サイトでバイト探しサーフィン。そう…サーフィンです。慣れた手で同じところしかなぞらない。深くは入らない。ネットサーフィン。そうして午後の3時くらいになってくると、「よし、今日も無かったな」と自分を安心させて遊ぶ算段を整え始めたり、1円も得をしないどころか知られたら後ろ指をさされる気しかしない創作活動に戻ったり。そんな毎日です。午後という時間帯をただやり過ごす毎日。

 


そんな2020年4月、応募をしました。
地元が職場でも、どうせ駅からでは徒歩40分ほどかかるであろう郊外オブ郊外へ行くことになり1度電車を乗り換えて最寄り駅でバスに乗るのだから、通勤時間が1時間以上は確定なので、県内だろうと都内だろうと大して手間は変わらんだろう、むしろ23区のほうが遥かに交通の便はよかろうと考え、都内での仕事を探していました。
そうしているとある日、如何にも自分向きだと己に言い聞かせたくなることうけあいの、都合の良い文句が書いてある募集を見つけました。

 

「未経験可」「髪型・服装自由」「学歴不問」「短期」「在宅OK!」(一時期TOKYO MXのアニメ放送枠のCMで何度も見かけたちっともおもしろくなさそうで短命なソシャゲの萌えキャラ絵が求人ページに使われている)
役満!わかっています!地雷です!
主にオタク向けのコンテンツを委託されて制作しているところでした。クリエイター集団を社員とし、クラウドソーシングに近いことをしている模様。webデザイナープログラマー、エンジニア、イラストレーター、漫画家、制作進行ほか、派遣社員として雑務をこなすこともあるようです。

 

 

少なくとも、全てが嘘ではないやろ…と思い、金のある人間がやるであろう、気軽に商品をポチる感覚で応募しました。

 

 

すぐにメールが届きました。
翌週に会社説明会、また二週間後に面接。メールでのやり取りだけが淡々と進み、その間渋谷にある会社に二度向かいました。
通り道でしかなかった渋谷での乗り降りを経験し、未だに履きなれない革靴にかかとを削られ出血するスーツ姿のカマキリおじさん。街並みの楽しさで誤魔化しながら、今の自分ではない存在にしてくれる他人を求め、若者の街でだんだん老いてきた身を引きずり歩きます。

 


正直なところ、当時1度目の緊急事態宣言真っ盛りで、ブラック企業に勤務している周りの友人が「いやうちの会社マスクつけるだけでなんにも変わってないよ」「テレワークのテの字も無いわ」とか言っていた最中、よもや都心にある会社も「本社まで来てください」と言っていることに不信感がありました。まあ業種にもよるんだろうし、webカメラも無いので元からリモート面接なんてできないんだけど…

 


そこは塾とか、毛利探偵事務所を思わせる小さな雑居ビルの2フロアでした。大きく制作室のようなスペースがありますが、人が多く居る空気や音や景色のあるすりガラスのドアがあっても向こうを見ることはかなわず「関係者以外立ち入り禁止」と書かれており、そそくさと上階の応接室に通されます。伺うなり、忙しすぎると言わんばかりに入口に消毒液もなく、トイレに行ける時間も無く、そして後で知った、トイレにも石鹸が無いという始末。あれだけテレビでの報道がありながら、手洗いうがいもしていない模様。いや危機感とかねえのかよ…ていうかうんこできねえじゃん…それすら俺には言う権利すら無いのか?おそらく給湯室の向こうに従業員用の流し台があり、そちらしか使っていないので問題ないとか、そういった理由かもしれませんが…

 

 

説明会と面接では、業務内容や業界が斜陽とかなんとか。おじさんによるヘラヘラと、しかしあまりにぶっちゃけすぎて気分の悪い内容を聞きました。

 

 

鬱を患っていた頃から2年ほどかけて毎日泣きそうになりつつコツコツ書いた30ページ程度のポートフォリオは指定通り提出書類の中に入れていましたが、当然のようにご覧になっていらっしゃらなかったようで、どんなスキルがあるかの話題になって初めてペラペラと開き「あっwwwww未経験と同じ扱いをさせていただいたほうがいいですwww趣味ならいいんですけどねwww」と一蹴されました。

 

 

実際、専門学校を卒業し、最後にプロ向けの製品を作れるPCの作業環境に触れてから5年が経過しており、そもそも学費を親に払わせ通っていた学校で教わる内容も、ソフトの使い方やデザインの概論程度であり、プロではないため、何も言い返せません。僕は実務未経験者なのは当然として、環境だってもはや未経験者です。

 

プロが映像制作をする際に使うMacのFinal cut Proは、僕が卒業する頃には3つ先のバージョンになり、当時買い切り版しか存在しなかったAdobe Creative Suiteという旧バージョンは、みなさんご存じサブスク式のCreative Cloudとなり、それを購入して一人でポートフォリオを更新しようとしても1ヵ月1ソフトを利用するだけで月額2,790円もするマンモスソフトになりました。Nintendo Switch OnlinePlaystation Plusですら年に1ヶ月入れば良い方の僕にとって、あまりに大金です。ちなみになぜSwitchを持っているのかというと、家族のおさがりです。PS4だって抽選で偶然当てたものです。一切お金を使っていません。

 

鬱だった頃に絵でリハビリをしようと思った時も、CLIP STUDIOの一番安いヤツも択にはあったのですがシャカフテニートには払えず、現在は印刷物を想定したポートフォリオや日々の落書きまで、全てMediBang Paintなる完全無料(最近プレミアム版が出ました)のものを使用していました。
Illustrator,Photoshop,Indesignはとうに記憶から薄れ、さらに今日の映像編集の求人でほぼ絶対に要項に載っており、個人法人の案件問わず現在映像業界でほぼ一択と言われているPremiere Proに限って何故か学校で習わなかった始末。俺は4年間何をしていたんだ…?

 

ちなみにこの業界を志望していると面接で「Adobe CCが有名なのをご存じでありながら何故使っていないんですか」とよく訊かれます。「月額を払うための仕事を今探しているのです」といってもハナで笑われます。なんでだよ。なんもおかしくねえだろ。

 


確かに僕が昔から使っている創作垢で絵を上げても、いつもオタクトークをしてくださる方々がお情けで2~3件ほどふぁぼりつしてくださるくらいで、話題性に乗っかっても10RTが関の山で、そもそも描かなさ過ぎて年に3回ほどしか絵を上げず、他に見せられる成果物も、それに熱中できるだけのMPもなく、絵描きを名乗れるほどの余裕もスキルも無いので、イラストレーターになりたいとも申しません。そりゃあ絵も描けるようになれたらいいのですが、僕がこれまでやってきた工作や動画編集への熱意等を生かして、不器用な自分が熱中できる職人仕事を探しているに他ならなくて…なんでこの会社に来たんだっけ…?


なにより、発達障害や鬱と戦った証拠である書類が何の意味も持たないとわかり、怒りと無力感に苛まれました。芸術的価値が皆無なのはわかります。作品集が闘病記でしかなく、独りよがりなのもあります。けれど、これで精一杯だったわけです。

 

 

他の方のポートフォリオを見せていただくと、製品と遜色のないものばかり。しかも、高卒で入った1年目の方が独学で作ったものだそうで、その瞬間に私は「これだけの時間でここまでの結果しか出せなかった自分はきっとデザイナーにはなれない」という予感が湧きました。


「キャリアが育つのは難しいし、理由があって週4以上のフルタイムで雇えないし、月に10万も出せない。案件の単価はあまりにも安すぎて食えない。けど仕事自体は星のようにある。だから副業歓迎だし、最低限の環境しか用意できないけど、登録した後も自分たちで仕事を選んだり探すことになるとかなんとか。
そして君のような中年に片足を突っ込んでブランクのある、さらにはスキルがあるわけでもない人間はその中でも最底辺だし。うちでやってもらう仕事は事務の補助しかないよ。Excel見ながら進行の見習いとか電話応対とお茶出しだよ。クリエイター職に就きたいなら、まずは福利厚生としては食えるスキルの基礎から合間にやってもらうけど、素人に仕事はあげられないからね」

 

そんな話でした。金を手に入れる仕組みに目がくらんで、もう自分を強制的に納得させるフェイズに移行していました(俺この部分だけ社会人向いてない?????)
ちなみにそうすると本社勤務でスーツを着て行う仕事しかないので、「髪型・服装自由」「学歴不問」「短期」「在宅OK!」というのは、デザイナー、イラストレーター、漫画家といった、あらかじめスキルがある人が即戦力で進行の人と連絡を取り合いながらできる仕事をやってもらうというだけのことでした。嘘ではないけど、僕はぜーんぶ該当しません。

 

その後はしばらく、機密情報抜きで業界の大手以外の世知辛さなんかを聞きました。ちなみに後で知ったのですが、そのヘラヘラしたおじさんは社長でした。
しかし、ようやく藁を掴んだわけですから食い下がります。ブランクについても、現在のスキルについても正直に話しました。自分の居場所を探すことを諦めたくないとかなんとか。
話半分に聞かれ、後日の面接でも「あ、そういえば病気なんでしたっけ?ww」とか言われたので、あー思い出すだけでもうこの段落書きたくねえ。問題行動を起こした記憶はありませんが、終わり!

 

そうして二度の出社を終えると4月末になっていました。5月からは、採用試験が始まりました。教材となるwebサイトが渡され、始まったのは…

 

「Webデザイン基礎」

 

ひっくりかえりそうになりました。先日辞めたばっかりなのに。
前回の記事:港区ワンサム・リハビリテーション

 


後で聞いたところ、AIが発達しても永遠にくいっぱぐれず、食えるようになるまでの必要技術が最も少ない為人気の分野だそうです。
聞いたよ…勘弁してくれマジで。ダメなんだって。なんで俺は適応障害って診断されなかったんだと思うくらいしんどいやつです…

 

それも課題はダミーのペライチではなく、いくつかガチなお達しのあるページです。詳しくは書きませんが、それなりに本格的なもの。

 

ビタ~チョコデコレ~ショ~~~ン泣泣泣

 

webデザインというのは単語と数値を組み合わせてどの座標にどんな働きのどんな文字や図形を配置するかを決めるものですが、頭では概要を理解していても、プレビューに対して数式のように長いそれ全てを記述するのが耐えられず、僕は結局webサイトっぽい画像とボタンだけお絵かきソフトでまるまる作ったイラストを複数用意して「タイトル」「画像を表示する」「画像を表示する」「画像を表示する」「二つ目の画像はリンクする」とだけ記述したものを2ページ作り、互いのページ同士をリンクする機能しかないつまらんブラクラみてーなwebサイトを提出しました。記憶では20行もないソースコードです。自宅のPCでVisual Studio Codeなる初めて触るエディタの操作方法から勉強し、結構熱中してやっていたのですが、これだけ書くのに3か月弱もかかりました。まともであれば1週間みっちり勉強して百行くらいは書けるでしょうし、経験者ならそれを小一時間でできるでしょう。ここ1年前後で一番イライラしました。惨めな気持ちになって仕方ありません。もう二度とコーディングはしないと誓います。正社員を前提に受けたのですが、当然不合格でした。逆の立場であれば、自分だってこんな真似する奴は落とします。真面目に取り組める精神状態にありません。責任能力なし。

 

「これ以上のクオリティは不可能です」と5回ほど相談し、馬鹿正直に前回の記事で書いた時のようにゴネた結果、試験を中断し、アルバイトとして研修に入ることになりました。
騙し騙しできる範疇を越えているので、なりふり構っていられません。

 

外に出るともう9月末、ちょうど一年前でした。緊急事態宣言がだいぶ前に終わってから、GoToとかなんとかいって再拡大の兆しを見せている合間だったような気がします。それを縫うように出社し、一日目は出社するなり念願の事務所兼制作の部屋に通されましたが、私は挨拶の時点で敬語を間違えたらしく、その途端に空気が変わり、再度応接室に通されました。それからはずっと応接室で研修用のビデオを見て、社会人のマナーの基礎という300ページくらいある本を音読させられていました。泣きそうになりながらやっていました。誰も居ない部屋で一日中。ちゃんと声出した方が覚えるよ。去り際にそう言われました。誰も見ていないので最初だけ声を出して読み、あとは黙読し、誰かが近づいてくる足音がしたときだけまた少し声を上げました。

 

お昼だけ初めて休憩室に入りましたが、喫煙室かと思うほど狭かったです。既に3人ほど集まっており、僕は軽く会釈し、5分ほどで四角くて小さいサンドイッチを端っこの席で乾いた喉に押し込みながら

 

 

無理だ。

 

 

そう思いました。
1時間半に一度くらいのスパンで誰かが見回りに来て何か質問はありませんかとおっしゃるのですが、なぜこんな仕打ちをするのですかと言っても絶対に通じないので訊きませんでした。
単純に研修は毎回こうしている会社なのかもしれません。本来新卒で入れば、おそらくこの応接室に4人くらいは一斉に通されて、ビデオを見て、発声練習をして、電話応対との合同研修をやるはずで、そうなったらはじめてカラオケに行った時のように顔が引きつってたまらん状態になっていたことでしょう。


正直なところ、そんなにマズい言葉遣いはしていないはずでした。いえ、新社会人が守らされる綺麗なマニュアル通りの言葉遣いは未だに出来ないですし未だにムズムズしてしまうのですが(多分この辺に"ガチ"さがあるんだと思う)
なにか足りていなかったとして、その都度教えてはもらえません。
このトシになれば本来嫌でも備わっている筈で、言わなくてもわかること。もしくはこのトシになってダメなら、言ってもわからないだろう、耐えられないだろう。じゃあ使えないな、悪いけど帰ってもらおう。そう思われていたに違いありません。まさかアラサーにもなって、ここまでダメとは。そう思われても仕方ありません。
トシの割にステータスが低いということと、ならば追い付く努力ができるはずというのは、全く関係が無いのです。けど赦されたい。誰が赦してくれる。誰が労ってくれる。
俺はずっと終わりのオッサンであり続けるんだろうな。そんな言葉がぼんやりと浮かんできました。


17時に終業なその会社で、15時頃に社長が少し話してくれる機会があり、僕はしばらく泣き言を言っていた記憶があります。ろくに取り合ってもらえませんでした。日々勉強だよ!これできないとうちではずっと無理だよ!!楽しくなくて当然だよ!人がやりたくないことを誰かが代わりにやってあげて、その対価にお金を貰うのが仕事なんだから!!そう言われました。未だにそんなことはないと思っています。一緒に面白いことをしよう!じゃあ僕は絵が得意だからやるよ!話が得意だからやるよ!そうやって作ってるんじゃないのかよ。夢とか無いのかよ。どうしてわざわざそんな、ネガティブに言い換えたような言い方をするんだよ。
そんな青臭い反論を、ずっと喉の奥に震わせたまま聞いていました。

 


その後は15時過ぎから17時まで、ボーっとしていました。2時間もボーっとできますか。出来るんです。無力感さえあれば。
週1とかいう意味不明なシフトしか入れてもらえなかったのは、俺が迷惑で給料も払えないからかな。とか、次、どうしようかなとか。早くラクになりたい。ラクになるためにある程度は苦しい思いをしなきゃいけないのに、それに耐えらんないのかよ。
そんなことばかり考え、暑いので許可を取ってもいないのにスーツの上着を脱ぎ、袖をまくり、Twitterをやっていました。

 

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新社会人のマナーとして、許可を得るまで服装は崩すなとか、まだクールビズをやっていない段階にあるなら暑かろうが周りに合わせておけとか。そんな教えがあります。僕はそれすら守れません。もう守ろうとも思いません。アホ。
とりあえず従っておけば絶対に信用が落ちることはないであろう安牌も選ぶのはムズムズして、マイルドに自分をコントロールすることすらできず、いつも悪目立ちするのです。


17時頃、自分が制作室に向かう資格もあるかわからず、めんどくさかったのでじっと待っていると、研修生の教育をされている方が挨拶に来て、一日目は如何でしたか?と訊いてくれます。
僕は、申し訳ありません。やれそうにないです。webデザインも元々アレルギーや恐怖症に近いもので、入社試験の頃から何度も自分には無理だと打診したのですが、もう無理です。直すつもりもありません。二度とやりません。事務仕事も自分には無理です。ごめんなさい。ごめんなさい。
脳裏に書き溜めた台本通りにそんなことばかり言いました。その人は心底悲しそうな顔をしていました。知ったことか。


「ではそろそろ時間ですからお帰りの準備をしてください」そう言われ、何もしていないのに疲れたと言った感じで、ノロノロとゾンビのように渋谷駅まで歩きました。景色が新鮮で、見た奴だ!とか思いましたが、寄り道をする元気も無く、元気そうなジジイから大宮行きの電車の席を奪い、スマホでメールアプリを開き、辞める旨を伝えるための文を書きながら揺られて帰りました。家につくなり、そのメールを送って風呂に入り、ヤケ酒ならぬヤケオペをして寝ました。やっとラクになれる。体はぐったりと疲れていましたが、脳裏にはその日の景色が張り付き、吐きそうになりながら寝る努力をしました。

 


社長の人間性が気に食わないとはどうしても思ってしまいますが、会社自体は特段非常識なパワハラ、認識があったとも、ブラックでもなかったように思います。感染対策が皆無なのは怖かったけど。
むしろ、雇うのにリスクが大きすぎる職歴無しクチクサアラサーガイジをアルバイトとして一度でも使ってくださることもあり、経歴不問である意味誰でも入れることにも嘘は無く、そこはありがたい会社だと思いました。

 


後日案内通り、退職届の送付をしました。一日勤めた会社に郵送する退職届。100均で買った便箋にミミズのような字で、ただただマニュアルをググってなぞっただけの、法的にしか意味のない書類。
結びに担当者様へ謝罪を送りましたが、それ以来返事はありません。
主要取引主要銀行で指定されていたので、この会社のためだけに作った口座には、月末にきちんとアルバイトの日給9000円が振り込まれており、それと2020年まで貰っていた障害者手当と合わせてキャプチャボードを購入しました。
何に使うんだよとか思われるかもしれませんが、現在これが必要なことをしています。匂わせキモ。

 

 


あーあ。

 

 


俺はずっとこうやって、寸でのところで義理を通せないよう立ち回って、そのたびに他人の厚意を踏み倒して、知らんぷりして生きていくんだな…終わっていくんだな…

 

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あれから1年。全く就活をせず、金にもならんこんなものを書いています。

 

今年の夏頃には知人からごくローカルなお手伝いに関わらせてもらい、小遣い稼ぎに原稿を描き、久々にお金を貰ったりしていました。
その後やれるかもと思い、はずみでクラウドソーシングのサービスに登録などしましたが、三日坊主に終わっています。
50円ほどしか稼ぎませんでした。半年以内で1000円稼がなかった場合は報酬が消えてしまうので、多分消えると思います。アホくせ~~~。

 


多分僕はただ、なんとなく苦しんでいる証拠が、「それなりに頑張ったけどダメだった証拠」が欲しいだけなのです。
無能の証明。

 

 

働きたい。いや、違う。やはり自分は働かせてはならない存在で、でも金は欲しい。
どこかにあるはずの、自分の居場所も。日陰でいいから、日陰が良いから、ほんのちょっとだけ。
月収一桁でいい。週4でいい。保証が無くていい。いいや、それが逆に高望みなのか。
大して初期投資もできず、払うものが無いなかで回し続ける「自分が居てもいい場所ガチャ」。
これをあと何度回せばいい。納得のいく当たりなど、命あるうちに出るのか。わからないまま、他人の信用を失いながら。

 

 

ごめんなさい。
もう、働けている人が不気味としか思いません。結婚している人も、誰かを養っている人も、守りたいものが自分のほかにある人も。みんな、気でも狂っているようにしか見えないのです。
トシを取れば価値がわかると思いましたが、幼かった頃からずっとこれは変わらないどころか、疑惑が確信に変わりつつあります。僕はもう、ダメです。わかることはありません。どれだけ人付き合いしても「でもこいつらセックスしたことある異常者なんだよな…」とか考えてます。
ごめんなさい。

 


自分が努力しなければならないシチュエーションにブチ込まれるなり、すぐパニックになります。理解不能。ずっと暗い影がついてまわります。この鬱は一生直らない。
単純に業界への意識も調査も足りないと思います。しかし、これ以上正常でいられる健康さはどこで補給すりゃいいんだよ。なあ。
鬱だからでもないかもしれない。俺のキモさは、俺が俺だからなんです。

 

 

なあ───
俺、まだ「この段階」にいるよ─────

 

 

数年前、R氏が「郡山の10年後が楽しみ」と言いました。
僕はもう、ドロップアウトしてから5年経ちました。折り返しです。


27歳、無内定卒業。職歴無し!体重47kg!メンヘラカマキリおじさん!ハゲ!女装癖!アルバイト経験一桁日!生涯収入7万円!!底辺Vtuberもどき!!40再生!!!!!

 

 

 

トホホ~~~トホホホホホ~ン泣泣泣泣泣ホホホホホホホ泣泣泣ホホホ!!!!
泣泣泣泣泣泣泣泣泣ホホホホウホホホホ!!!!!ウホホホホ!!!!!
ウホホホホ!!!!!
ウ泣泣ホホホホ!!!!ウ泣泣泣ホ!!!ウ泣泣泣泣!!!!!!
ウ泣泣泣泣!!!!!!ウ泣泣泣泣!!!!!!泣泣泣泣!!
泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!
泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!
泣泣!!泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣!!!!!!
泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣!!!!!!!!!!!!
泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!
泣泣!!泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣!!!!!泣泣泣泣泣!!
泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!
泣泣!!泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣!!!!!

泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣泣!!
泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!泣泣泣泣泣泣泣!!

 

 

 

簡単すぎる四文字「死にたい」との言葉に逃げたくなってしまう時が、またくるのか。いつ来るんだ。やめてくれ。
自分をポジティブにしてえよ。これ以上どうやったらなれんだよ。

 

 

 

この記事の更新を目途に、一度これまでこだわっていたタイプの技術職を諦めることを目標とします。
仕事を通して何かが作れるわけでも、作りたい訳でもないというのも少しずつ分かってきたからです。
僕がやりたいのは、他人に忘れられたくない手段を自分の手で作るだけであって、人の役に立つ製品などに興味が無いことが。


「理系が無理だから」と文系を名乗り。
文系分野を落としてクリエイター系にしがみつき。
イデアしか無いのだからと勝負を挑もうとするも、その道で技能も無く、持ち味さえ無く。技能を培う健康さを手に入れるための金を手に入れるための真面目さを手に入れるための精神もハングリーさも無く。

クリエイター系にすらなれなかった自分が天才であったらと一縷の願いに賭けてきた終わりのオッサンの誕生です。

 

けれど、心機一転なにかアテがある訳でもありません。
免許は無いし、自分に取らせてはいけないと思うし、失敗による損失が大きなことも関わらせてはいけないし、出来ないことを上げるとキリが無いのですが、ひたすら黙々と繰り返しの行程を守った単純作業から、例えば「指を折り数えながらひとつずつ数える」みたいなことすら難しく(今目の前でやってみ?とか言われたら多分出来るけど作業の場では難しいということです)、「何をどこに移動させる」というのを言葉で言われても指示語が理解できないという深刻さ加減が昔からあって人を怒らせるのが得意すぎたり、TV等で運動靴が体育館でキュッキュ鳴る音を聴いただけで、体育の時間にとーりっピで疎まれていたことを思い出して吐きそうになるなど。

 

あれから全く就活をせず、ずっと別垢でYoutubeニコニコ動画とnoteばかり更新しています。投げ銭を頂けるプラットフォームも利用して、3年程前から雑収入が欲しいわけですが、こればかりに没頭しているくせにたいして上手くもなく、1円も儲けたことがありません。

以前から絵ェの練習でLINEスタンプを作りかけていたり、機材や動画などの編集技術が好きだったりすることもあり、最悪この先も会社員になれなかったとしても、最低限自分の得意なことをお金に変換する仕組みを用意しているつもりなので、そのための足しにしたいと思っています。


ずっと動画編集、そのための素材の編集、パッケージデザイン、立体工作ばかりしてきました。しかしこれは、得意だからではありません。それ以外が全て苦手なんです。昔からニコニコ動画で活動してきましたが、評価も芳しくなく、けれど未だに続けています。孤独です。勘弁してくれ。

 

割と多くの人に「誰でも出来る」とされていることの多くができない、もしくは自分にやらせていると泣き出したり体調を崩すため長続きせず、ストレスが無い仕事を全力で探した方が絶対によいと考えています。迷ったまま未来を見据えて自分を騙し騙しができず「やってりゃ慣れるんだからやっとけ」というのもどうしてもできません。

 

 

 

仕事を選ぶのはダサいとか迷惑とかプライドガーという価値観もありますし、今望まぬ仕事をしている当事者からすればマジギレもんでしょう。
けど、本当に。勘弁してくれ。
俺はお前じゃない。お前が毎日汗水垂らして望まないことでもなんとか出来ているかどうかなんて、俺には関係ない。知ったことかよ!
お前がしっかりしているだけだ!自分を誇れ!
普通とかいう暴力を振りかざすな!!俺は異常者でたくさんだ!!!
離れろ!!通り魔になるぞ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

話題はまだ、なくもありません。
いいえ、ここらで終わらせるのが好ましいハズです。これ以上書いてもシャカフテポルノにそれ以上の価値はなく、信用を失うだけです。
しかし、続けます。なけなしの自分を切り貼りして売るしか自分の価値が無いのだから。まだゼロ円だけど。
どれだけ不愉快な内容でも、これが俺に出来る一番優れたことだから。俺はもっとすごいものが書けるなんて思いません。これが精一杯。

 

 

 

現在書く仕事を募集中です。シャカフテ界隈に隣接するところでは「郡山に金あげて風俗行かせて風俗レポ書かせたい」という企画がありました。
報酬5000円、いえ、3000円からで結構です。お願いします。赤字でさえなければ大丈夫です。
基本的に現在手持ちの現金は親の金なので1円たりとも経費にはできません。ご理解願います。


相談承ります。危険なことや、うんこや虫を食べるとかいうただの嫌がらせじみた内容のものは勘弁です。

 

シャカフテポルノ、どんなのがいいですか。

 

─じゃあな。