どうも僕です。就活してますよ。こないだ、珍しく面接があったんです。書類選考に受かったからではないです。最初から書類選考がなかったからです。その話をしましょう。面接というのはだいたい慣れない電車の路線に乗って、お金の払い方がイマイチ分からず…

その向こうに居るであろう彼と画面越しに話していたのか、画面そのものが彼の構成物であったのか判然としない。ただ、人里離れた街外れの施設、紅茶の香る部屋で、頭がブラウン管で出来た男、あるいは下にタキシードを着たブラウン管が私に「一緒に来ないか…

ブログのレイアウトやページ内のどこに何を置こうかな～と考えていたあれこれの設定がだいぶ落ち着いてまいりました。新居にて引越しの片づけがあらかた終わったかのようですがすがしいです。ブログとかホムペとか聞くと消防のころに「調べ学習」の一環でパ…

「なぜ野生化したレプリドッグでさえ、人間に愛想を良くするかわかるか？」 爺さんは自分のあぐらを枕にして眠りこける犬を撫でながら、話を切り替えた。 「人を除き、殆ど原種が滅んでしまった今、生殖機能まで完全に復元されたレプリカなんて珍しくもない…

燃やす女というのだから一体どんなシリアルキラーかとひそかに期待していたが、会ってみれば只の女子大生だった。はじめて燃やしたのは両親と、自分の生まれた病院だそうだ。次は初恋の相手、彼に思いを寄せるクラスメイト、そしてつい三月、自分が親を燃や…

今にも身を潰さんと静かに荒れ狂う深海の底で、人々が息を止めている。止めるというより正確には、我々は水の中で呼吸をすることが出来ない生き物として当たり前の状況にいるだけのことだ。辺りを見渡せば、本当は酸素が欲しくて上を眺めている男や、しきり…